偏食や少食、食べるのに時間がかかる、丸飲みしている…など、お子さんの食べ方の発育が心配になったら、「小児の摂食」を診てくれる医療機関で相談することができます。
きちんと診断・アドバイスしてもらうために、受診・相談する前にしっかり準備をしておきましょう。
もくじ
受診の目的を確認する
ひとことで「食べない」といっても、お子さんによって状況は違います。

- さわろうとしない
- さわるけど口に入れない
- 口に入れるけど吐き出す
- 口の中に入れたまま飲み込まない
- 噛むときに口が閉じていない
- あまり噛まずに丸飲み
- 少し食べるが、すぐにやめてしまう
- 飲みんこんでからむせる など色々なケースがあります。
まずは、お子さんの「食べない」をよく観察して、どの部分を相談したら良さそうか、受診の目的を確認しましょう。 目的によって、「発達を中心に診てくれる小児科・作業療法士・理学療法士」「口の機能を中心に見てくれる歯科・言語聴覚士」「食事の形態や調理を中心にみてくれる言語聴覚士や管理栄養士」など、どの先生に相談したら良さそうかが見えてきます。
親の心配しているポイントと、お子さんが食べられない理由が一致していない場合もありますが、まずは「観察していて気になるところ」から相談を始めてみてください。
予約をして準備をする
子どもの食べ方(摂食)の診断・相談をしてくれる先生の数は、まだまだ少ない状況です。

医療機関によりますが、週に1回・月に2回というように限られた時間だけ対応している場合がほとんどです。ですから、突然病院に行っても診察してもらうのは難しい(ほぼ無理)ようです。必ず事前に電話などで問合せをして、予約をしてから受診しましょう。
また、状況をしっかり把握するため、主治医からの紹介状が求められたり、事前に問診票が渡され記入して持参するよう求められることもあります。また、普段使っている食器や食べられるものを持参するよう言われる場合もあります。予約する際に、受診当日に向けて準備しておくと良いことを確認して、しっかり用意しておきましょう。
病院によって「紹介状が必須」「紹介状があれば初診時の特別料金がかからない」「紹介状は必須でない」などがあります。大きな病院では、紹介状が求められる場合が多いので、予約時に必ず確認しておきましょう。
食事の状況を記録する
お子さんが生れてから現在までの「食べることの経過」を月齢で書き出しておきましょう。

- 哺乳はうまくいっていた?
- 離乳食はいつからどんなものを?
- うまくいかなくなったのは いつ頃から?
- 食べ方で気になる点は?
- 今食べているもの・食べないもの
- 持病や障害について(疑いも含め)
受診時に食べる様子を見てもらうのですが、その場で食べられなかった時のために、食べている様子の動画(姿勢と口の動きがわかるもの)を撮影しておくと良いでしょう。余裕があれば、好きなものを食べている時と、食べてくれない時の両方の様子を撮っておきましょう。
栄養についての相談をしたい場合は、1週間分の食べたものの記録(メニューのメモや、出した食事と食べ残しの写真など)を用意しておきましょう。
1:受診の目的の確認する
2:予約をして準備をする
3:食事の状況を記録する