専門職向け学会・勉強会・書籍

本

小児の摂食を診てくださる先生は、まだまだ少なく、食べない子の育児に疲弊してしまうご家庭も多くあります。ここでは、小児の摂食に興味を持ってくださった専門職の方が、摂食機能や栄養について学べる・情報交換できる場をご紹介します。

学会・研究会

小児栄養研究会

胎児期から小児にかけての“人生で最も重要な時期”の栄養学的課題に関して、多職種の実践者・研究者が一堂に会してディスカッションする研究会。

小児栄養研究会

小児在宅歯科医療研究会

在宅の医療的ケア児や重症心身障害児(者)を対象に在宅歯科医療を提供する目的で集まったメンバーの全国ネットワークです。全国の小児在宅歯科医療に関わるメンバーとの意見交換や、知識や技術の向上の場として、研修会の開催や情報提供を行っている。
重い障害を持っていても、歯科医療を受ける機会を持ち、成長と発達に寄与することを目的とした活動を行っている。

小児在宅歯科医療研究会

食物アレルギー研究会

食物アレルギーに関する正しい知識の普及や、食物アレルギーの関係する様々な分野の方と意見交換することを目的にして、2000年に発足。
「食物アレルギーの診療の手引き」「食物経口負荷試験の手引き」「食物アレルギーの栄養食事指導の手引き」などを公開している。

食物アレルギー研究会

勉強会

小児栄養の会

2009年のJSPEN学術集会時にあつまった小児病院のNSTメンバーの集まりがもととなり始まった勉強会。Zoomを用いて「小児栄養オンラインサロン」を毎月開催している。

小児栄養の会

資料

神奈川県立こども医療センター 偏食外来パンフレット 

神奈川県立こども医療センター 偏食外来の大山先生が作成されたご家族向けのパンフレット。
ペアレントトレーニングについての紹介資料もあります。
ご家族のほか、これから摂食の支援をスタートする専門職の参考にもなりそうです。

広島市西部こども療育センター なぎさ園

偏食の対応で有名な、広島市西部こども療育センターなぎさ園の給食で取り組まれている内容が紹介されている。

 広島市西部こども療育センター なぎさ園

つばめの会

摂食嚥下障害児の親の会であるつばめの会。
ニュースレターには、小児の摂食に取り組む様々な先生からのアドバイスが掲載されています。
支援者必見のSOSアプローチ ワークショップの日本語版を再作し、公開されています。

ばめの会

資格

こども摂食アドバイザー

認定団体 こども偏食少食ネットワーク協会

偏食外来の大山牧子先生が監修する支援者養成講座。
「離乳がうまくいかない、食べてくれない、遊び食べ、立ち歩き、時間がかかる、少食、偏食、野菜嫌い」など、日常的に出会う相談に対して、困りごとの背景と根拠に基づいた実践的な対処法を学べます。乳幼児健診で使える予防的なアプローチ、短時間でできるスクリーニング方法も含まれています。偏食や食べない子の相談を受ける上での基本的なステップを理解できる内容になっています

小児専門管理栄養士

認定団体 小児専門管理栄養士制度合同協議会

「小児専門管理栄養士制度合同協議会」は、小児の疾病治療だけでなく、発育・成長を医師とともにサポートできる小児専門管理栄養士の育成、制度化を目的とした関連学会、団体が取り組んでいるプロジェクト。

児専門管理栄養士(制度設立に向けて準備中)

小児アレルギーエデュケーター

認定団体 日本小児臨床アレルギー学会認定

高度なアレルギーの専門知識と指導技術をもったコメディカルスタッフを養成し、多職種協働で治療を進めていくためにスタートした認定制度。
 対象者は、看護師(准看護師を含む)、薬剤師、管理栄養士の資格を有し、現在臨床現場で小児アレルギー疾患(気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど)の診療に小児科医とともに関わっている方。

日本小児臨床アレルギー学会認定 小児アレルギーエデュケーター

離乳食アドバイザー・幼児食アドバイザー

認定団体 母子栄養協会 

「日本の家族がもっと笑顔になる食卓づくりをお手伝いしたい」 という方々に対して、きちんとした母子栄養学を学んでいただく場を提供し、 社会に貢献できるように導くとう理念で設立された協会。離乳食・幼児食のアドバイザー資格。

母子栄養協会 離乳食アドバイザー・幼児食アドバイザー

書籍

子どもの偏食外来 -いつもの小児科外来や健診で役立つヒント-

著者:大山 牧子
出版社:診断と治療社

著者の大山牧子先生は、新生児科の医師でありながら神奈川県立こども医療センター偏食外来を開設され、多くの食べない子の診察・対応を行っています。この本では、食べる力の発達のステップや、評価・調整といった対応の流れはもちろん、事例も多く取り上げてあり、偏食や食べない子の相談を受ける上での基本的なステップを理解できる内容になっています。

目次
【総論】

1. 飲んだり食べたりにかかわる10の神話
2. 飲むこと・食べることの標準的な発達
3. 小児科外来で使える乳汁から家族の食事への支援
4. 好き嫌い,偏食,小児摂食障害
5. 小児摂食障害スクリーニング
6. 小児摂食障害のリスク因子
【実践編】
7. 栄養評価の実際
8. 摂食技能の評価
9. 食卓での親子の役割分担
10. 「いつ」食事の時間の調整
11. 「どこで」食事の空間の調整
12. 「なにを」食べ物の出し方
13. 一切の強制をやめるということ:子どもが安心・安全を感じる食卓に
14. 親を悩ます子どもの食行動への戦略
15. 自閉スペクトラム症を持つ子どもの場合
【事例】
事例1 母乳しか飲まない1歳2か月男児
事例2 母乳しか飲まない1歳3か月女児,一時的に胃管栄養を併用して改善
事例3 母乳しか飲まない1歳7か月⼥児
事例4 離乳食から移⾏できない,噛まない1歳7か⽉⼥児
事例5 アレルギーによる食事制限があり,食べる品数が少ない3歳5か月男児
事例6 弁当に入れるものがない4歳男児
事例7 胃管栄養で在宅ケア中の修正10か月早産男児

子どもの食べる機能の障害とハビリテーション

子どもの食べる機能の障害とハビリテーション

監修:金子 芳洋
出版社:医歯薬出版

その発達指導絵カード付き

発達療法のための指針となる実践ガイド!

●摂食嚥下機能の発達に関する基本知識と、障害児者の摂食指導やその対処法の要点について、わかりやすく解説
●付録の患児への摂食指導時に役立つ視覚支援用絵カードは、日本語と英語で記載

目次
【Part 1 摂食嚥下機能はどのように発達するのでしょうか?】(大久保真衣)

発達のきまりごと/哺乳機能の発達/摂食嚥下器官の成長と発達/母乳・育児用ミルクから離乳食へ/離乳食初期/離乳食中期/離乳食後期/水の飲み方/自分で食べる

【Part 2 摂食嚥下障害の基本,かかわり方の基本】
小児の摂食嚥下障害とは/小児の摂食嚥下障害の原因/医療的ケア児の理解/摂食指導にかかわる職種とは/障害児の摂食機能発達と粗大運動・微細運動の獲得との関係
【Part 3 上手に食べられないのはどうしてでしょう?】(田村文誉)
摂食指導の考え方,心構え/診察の流れ,注意点/摂食嚥下機能の評価・検査/摂食嚥下障害の特徴的な症状と随伴症状/栄養指導/

COLUMN
「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」のポイント
【Part 4 食べる機能に障害のある子どもの支援】(綾野理加)
支援の考え方,心構え/診察時のポイント/姿勢について/スプーンを使って介助する/唇と顎の動きを出す/自分で食べられるように/訓練を始める前に/脱感作・鼻呼吸の訓練/バンゲード法I/バンゲード法II/その他の訓練法/困ったときの相談先を聞かれたら
 付 一般社団法人日本障害者歯科学会認定医のいる施設(2021年4月現在)

発達障害児の偏食改善マニュアル

発達障害児の偏食改善マニュアル

編著者:藤井葉子
監修:山根希代子
出版社:中央法規出版

食べられないが食べられるに変わる実践

毎日同じものしか食べない、今まで食べていたものが急に食べられなくなった、といった発達障害児特有の偏食について具体的な対応方法を解説。 発達・栄養の状態や口腔機能等から原因を考え、偏食改善に向けた特別な食事の作り方を示す。 食事記録票等の現場で役立つ様式も収載。
目次
第1章 偏食に関する基礎知識
【偏食とは】偏食の特徴/偏食の原因/偏食対応の課題  
【偏食への対応】偏食対応の4つの柱/偏食対応の実例/心構え4カ条
第2章 偏食改善マニュアル① 子どもの状態を確認する
【子どもの状態を確認する】情報収集の基本/子どもの状態を把握する/身体・栄養状態を確認する
【子どものの発達状態を確認する】口腔機能を確認する/咀嚼/送り込み/嚥下
【感覚を確認する】触覚/固有感覚/聴覚 ほか
第3章 偏食改善マニュアル② 特別な食事を用意する
【口腔機能への対応―嚥下調整食】嚥下調整食とは/基本の作り方
【感覚への対応―口腔感覚対応食】口腔感覚対応食とは/グループ分けと対応/基本的な口腔感覚対応食(カリカリ食)の作り方
第4章 偏食改善マニュアル③ 支援のテクニック
【支援のテクニック】食材に手を出しやすくする/間食への対応/立ち歩きへの対応 ほか
【特定場面ごとの対応】アレルギーがある場合/保育園・小学校を意識したレシピを考える場合/給食がお弁当の場合 ほか
【資料編】
食事調査票/食事記録票/たべられるものリスト/偏食傾向チェックリスト/食育マット ほか

食べる機能の障害

食べる機能の障害

監修:金子 芳洋
出版社:医歯薬出版

その考え方とリハビリテーション

食べる機能を障害された人たちに対するリハビリテーションと研究に10年余にわたって取り組んできた編者らの実践の集大成.摂食という人間の基本行動を正しく行えるようにという編者らの熱意があふれる著書.とくに障害児と関わっている方々には必読.
目次
【摂食機能を理解するための基礎知識】
顔面,口腔,咽頭の成り立ち/筋肉の位置と働き/感覚-運動系の仕組み
【正常摂食機能の発達】
はじめに/栄養摂取のための機能発達の概要 /哺乳機能/摂食機能/まとめ
【心身障害児における摂食機能の異常】
はじめに/機能異常は発達の遅れから/発達の遅れを助長する外部環境因子/異常パターンの定着
【摂食機能訓練】
はじめに/基本となる考え方/訓練するにあたっての準備/介助の基本/機能に合った食物の調理形態/実際の食べさせ方と飲ませ方/筋刺激訓練法/“よだれ”の対処のしかた/摂食訓練による実際の症例/まとめ
【まとめ―摂食障害児のリハビリテーションを成功させるために】
基本となる心構え/総合診断に関して/治療計画における要点

食べる機能をうながす食事 (絶版)

編者:向井美恵
出版社:医歯薬出版

摂食障害児のための献立、調理、介助

食べる機能に障害をもつ子ども達に対し、噛む・のみ込むなどの機能の発達をうながすために研究された食事づくり・食事介助の画期的な指導・マニュアル書
目次
1.食べる機能の発達(機能回復)における食物の役割
2.栄養摂取の基本
3.食べる機能の障害はなぜ起こる
4.食べる機能の障害と関連する原疾患
5.食べる機能の障害特徴に応じた栄養の摂り方
6.食べる機能の発達段階
7.食べる機能の発達をうながす食形態と介助の基本
8.献立作成のポイント
9.子どもの状態への対応
10.家庭でのケア―摂食障害児をもつお母さんへ

保護者向けに紹介できる書籍としてはこちらもおすすめです。

食べる機能をうながす食事 (絶版)

編者:向井美恵
出版社:医歯薬出版

摂食障害児のための献立、調理、介助

食べる機能に障害をもつ子ども達に対し、噛む・のみ込むなどの機能の発達をうながすために研究された食事づくり・食事介助の画期的な指導・マニュアル書
目次
1.食べる機能の発達(機能回復)における食物の役割
2.栄養摂取の基本
3.食べる機能の障害はなぜ起こる
4.食べる機能の障害と関連する原疾患
5.食べる機能の障害特徴に応じた栄養の摂り方
6.食べる機能の発達段階
7.食べる機能の発達をうながす食形態と介助の基本
8.献立作成のポイント
9.子どもの状態への対応
10.家庭でのケア―摂食障害児をもつお母さんへ